山形観光アカデミー令和6年度 第5回 観光ビジネス基礎講座を下記日程で開催致しました。
山形会場 令和6年10月29日(火)遊学館 第一研修室
庄内会場 令和6年10月28日(月)東京第一ホテル 鶴の間
山形会場39名、庄内会場は3名の受講生が参加されました。
第1部:「危機管理対応講座」
講師:伊藤俊先生(一般社団法人 南三陸ひとtomoni 代表理事)
伊藤先生は、かつて南三陸ホテル観洋に勤務され、2011年の東日本大震災では、自らも被災しながらホテル宿泊客の命を守るために尽力されました。その後、南三陸ひとtomoniを設立し、震災の経験を語り継ぐ活動とともに農園経営を通じた観光推進にも取り組んでいます。
受講生の多くは震災当時、まだ小学校低学年でした。震災のような経験を忘れたいという気持ちも理解できますが、日本各地で自然災害は今も発生しています。伊藤先生の言葉「私たちは災間に生きている」は、未来に備えるための柔軟な心構えを養う重要性を示唆しています。
この講座を通じて、日々を当たり前に過ごすのではなく、一日一日を大切に生きることの大切さを再認識できました。
第2部:「インバウンド英語講座②」
講師:菅原明香先生(全国通訳案内士)
前回の7月に続き、今回は外国人観光客への道案内や、アレルギーを持つお客様への対応について学びました。講義の中で、菅原先生は「インバウンド誘致を考えるなら、自分たちも海外に出るべき」と強調されました。
現在、日本人のパスポート所有率はわずか17%であり、山形県民に至っては7.8%(全国43位)と低い状況です。同じ島国のニュージーランドでは70%以上、アメリカでも50%を超えていることを考えると、日本の国際化には課題が残ります。
「多様な価値観に触れ、視野を広げることが観光業の発展には欠かせない」という菅原先生の言葉は、受講生たちの心に響きました。
最終回に向けて:山形県のブランド力と観光地域づくり
観光ビジネス基礎講座も、いよいよ最終回を迎えます。テーマは「山形県のブランド力と観光地域づくり」。これまでの学びの集大成として、地域資源をどのように活かし、持続可能な観光地域を作り上げるかについて議論を深めます。
本講座では、観光業に携わる上での危機管理意識と、インバウンド対応力の向上を目指して学びを深めました。受講生の皆さんには、今回得た知見を活かし、11月の観光ビジネス講座でさらに成長することに期待ですね。