山形観光アカデミー 令和7年度 第3回観光ビジネス基礎講座開講

山形観光アカデミー令和7年度 第3回観光ビジネス基礎講座を令和7年8月20日(水)に開催致しました。

今回はオンラインでの開催で、山形会場、庄内会場の受講生合わせて42名が参加されました。8月は毎年オンラインでの開講となっておりますが、これは8月が観光業界の繁忙期のため、受講生の負担を軽減しつつ、より多くの受講生に講座を受けていただくための取り組みです。

第3回観光ビジネス基礎講座は、2部構成で開催しました。第1部は「危機管理対応講座」、第2部は「バリアフリー観光について」でした。

第1部「危機管理対応講座」で講師を務めていただいたのは、伊藤 俊 先生(一般社団法人南三陸ひとtomoni 代表理事)。伊藤先生は、2011年の東日本大震災の際に自らも被災しながら、勤務していたホテルで避難所を運営した経験をお持ちです。講座では、伊藤先生の実体験や当時の被災地で実際に起こったことをベースに、災害への心構えや備えについて学びました。
東日本大震災から、既に14年もの月日が流れました。受講生の中には、震災時まだ未就学児だった方もいらっしゃいます。同じ観光業従事者として震災に直面した伊藤先生のお話は、災害を自分事として捉え、リスクと向き合っていくための良い機会になったのではないかと思いました。

第2部「バリアフリー観光について」では、加藤 健一 先生(一般社団法人山形バリアフリー観光ツアーセンター 代表理事)に講師を務めていただきました。筋ジストロフィーを発症し、車いす生活を送っている加藤先生。生活の中で数多のバリアに直面しながらも、様々な挑戦を続ける加藤先生のお話は、とても心に残りました。
日本には、車椅子ユーザーだけでも200万人おり、これは全国の佐藤姓の方(189万人)よりも多いそうです。また、全国の障害者と高齢者の数を合わせると、総人口の約三分の一に相当します。こうした人々は、社会に存在する様々なバリアによって、自由に旅行をすることも難しい状況です。
加藤先生は、「障害は人ではなく、環境にある」とおっしゃいます。設備のバリアフリー化ももちろんですが、障害を持つ方のために何ができるかを考えて行動することも、一種のバリアフリーに繋がります。加藤先生の実体験に基づいたお話を聞いて、受講生も新しい視点を得ることができたのではないでしょうか。

また一つ成長した受講生の姿を頼もしく思います。次回も受講生の成長の様子をお伝えします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA